ハーフのコミュニティを作りたい。国籍を捨てる相談にのったり、偏見に立ち向かうために



 

ご存知じゃない人のために伝えておきますと、私はいわゆるハーフです。(ハーフという名称がそもそもどうか、ミックスやダブルのほうがいいのでは、という議論もありますが、今回はこれが最もわかりやすい単語なので使います)

 

日本人の父親とシンガポール人の母親のもとに、私はシンガポールの病院で生まれ、その後日本に育ちました。

小さい頃は、兄弟もそうだったので「パスポートは1人につき2冊あるものなんだ」と思っていましたが、子供時代に日本人の友人に「そんなの法律違反だよ、美奈子ちゃん逮捕されちゃうよ」と怒られてショックだったのを覚えています。(もちろんまったく法律違反ではありません)

 

政治家である蓮舫さんの二重国籍問題が話題になる昨今ではありますが、2017年の現在もなお、ハーフの人や二重国籍の人に対する理解はあまり進んでおらず、またそういう人たちが知りたい情報がインターネットを検索しても見つかりにくいという状況があるように個人的には感じています。

蓮舫さんのことは政治家としては個人的にはあまり好きではありませんが、彼女の二重国籍のことをここまで言われるのは変な話だな、と感じるのが正直なところです。

 

少し古いデータになりますが2013年のデータでは、日本での婚姻のうち、30組に1組は国際結婚だそうです。つまりクラスに1人は、(国籍上)ハーフの子がいるような感じでしょうか。

 

田舎と都会ではこの数字への感じ方がかなり違うとは思うのですが、九州の田舎で育った私としては「え、思った以上に多い」と感じました。

 

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世界的に見れば、いわゆる日本でハーフと呼ばれる人間(複数国にルーツを持つ人間も含んだ意味で)は非常に多く、だから何?というぐらい当たり前のことです。例えばアメリカ人っていったい何色の肌の人のことをさすの、ってくらいの、あまりに野暮で当然の話です。

 

しかしながら、日本人の中には日本のことをまだ単一民族の国と信じ込んでいる人は多く(ここの議論も長くなるので割愛しますが)、また日本は単一民族だという言葉を使う時は、外国人や二重国籍者にとってマイナスの文脈で使われることが多いです。不思議ですね。

 

最近では、ハーフや複数国にルーツを持つ芸能人の活躍がテレビでも多く見られるようになってきました。藤田ニコルちゃんや、ローラさん、道端ジェシカさん、シェリーさん、ウエンツ瑛士さん、などなど、あげるとキリがないほど。なりきりメイクで有名なざわちんさんや、芸人の渡辺直美さんもハーフですね。

そこまで当たり前になってきて、なおかつ自分の友人知人の中にハーフの人いるよ、というのも当たり前になってきた今でも、「それでもなお」、彼ら、私たちは、偏見を受けることがあります。

 

少しでも洋風な顔立ちをしていれば英語圏出身であると思いこんだような質問をされ、肌が黒ければ「お蕎麦を好きなんて意外」「寿司は醤油につけるんだよ」なんて言われれたという話を聞きます。戦争やらなんやらの名残で色々あって帰化したというのに、「なんで日本風の名前なの?」と失礼な質問をされる場合もあるといいます。

 

「生まれも育ちも日本だっつーの!」という、ハーフや二重国籍などの嘆きはよく聞きます。別にどんな顔をしても、肌の色をしても、英語が話せる人も博多弁しか話せない人もいるのですが、それを伝えると「えー、変なの」「意外だね」とまだまだ言われる世の中です。

あー、書いてて受けた経験や思い当たることが多すぎて、辛くなってきたぞ。

 

インターナショナルスクールにでも行けば、帰国子女も多く、比較的偏見の少ない中でハーフ同士のコミュニティやつながりも生まれるのかもしれませんが、日本ではインターは都会を中心にしかなく、学費も高いインターに全員が入れるわけではありません。

田舎で、周囲にハーフや外国人もほとんどいない。そんな中で偏見、差別、そしてひどい場合にはいじめにあいながら、生きていくことも多いのです。

 

そういったハーフ同士のコミュニティを作ろうという動きは、実はちょこちょことあり、有名なものだとハーフ会というものがあります。今では会員が数千名おり、月に1度などパーティーと称して集まり、色々おしゃべりしたり交友の輪を広げる活動がなされているそうです。

ハーフ会 イベント (@hmd_event) | Twitter

過去にハーフを理由にいじめを受けたり、心ない偏見や差別に晒されたことを相談しあう場でもあり、自由にのびのびとそういった話ができる場としていい評判をききます。(ちなみに主催者はハーフなどではなく、純パキスタン人という面白さに多様性を感じるぜ!)

正直な話をすればここはちょっとパリピっぽい雰囲気なので、個人的には参加を迷っているところです。(スクールカースト低かった人間にとって、ウェーイな雰囲気はハードルが非常に高いのだった)

 

昔から思っていたことなのですが、私もハーフや多国籍、複数国にルーツのある人間のコミュニティを作りたい、と最近さらに強く思うようになってきました。

 

今紹介したハーフ会がイベント中心とするならば、私はもう少し相談ができる、踏み込んだ内容のコミュニティなどを作りたいなと思った次第です。

具体的に言えば、

  • 2冊あるパスポートをいつまでにどうしたらいいのか
  • 国籍を選ぶにあたり、同じ国で迷った先輩の話を聞きたい
  • 日本国籍を捨てた後の具体的なデメリット
  • 二重国籍のまま大人になっちゃったけど、どうしたらいいのか
  • ハーフに対する差別、偏見にどう立ち向かえばいいのか
  • 日本人と結婚するときの必要な書類、手続き
  • 領事館ではどういうふうに相談すればいいのか
  • 日本国籍放棄後の適切な永住権の取り方
  • ハーフ同士の結婚の場合、子供の国籍はどうなるか
  • 小さい国とのハーフなので、国籍放棄の前例が少なく領事館がなかなか対処してくれない場合どこにかけあうのか

などなどの、具体的な悩みに寄り添えるものを作りたいと思っています。

 

実は今ここに書いたものは、検索してもバラバラの情報しか出て来ず、特に私の場合はシンガポールという小さい国なので、前例がインターネットにあまり載ってなかったり、日本語では掲載されていなかったり、ということで非常に困りました。

知恵袋などにも、あんまり確かな情報が掲載されていなかったり。親に相談しても解決しないことも多いです、親だってハーフじゃなかったりするわけですし、逆に日本語が読めない人も多いですし。

 

完全に日本で生まれ育ったハーフだって多いわけで、みんなが自分のルーツの国の言語をすべて話せるわけでもありません。そういう人たちにも容易にアクセスできる環境で、こういったコミュニティ、ないしはコンテンツなどの発信をしていきたいと考えています。

ただ、どういう方法がベストなのか、そもそもコミュニティという形が適切なのか、何か整理してメディアにしたほうがいいのか、いっそ本にしたほうがインターネット以上に届くのか。今は模索中です。

 

国際化だのなんだの言われる現代であるにもかかわらず、情報や理解がまだまだ少ないのが現実です。

ハーフの子供達が、すがるような思いでインターネット検索をしたときに、「よかった、他にもいる」と言ってもらえるような窓口は、今はまだ明確にないように思います。

 

そんなときに寄り添えるものを、ハーフやクォーター、多重国籍者や、様々な国へのルーツを持つ人に届けられたら。

そう思って、ちょっといろいろ計画していこうと思っています。アイディアやご意見ある人いましたらば、ぜひいただきたく。今日はこれにて。

 

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