作家・ライター
シンガポール出身,元気なシングルマザー
鬱々とした陰気な感情を,
軽やかでポップな文章にするのが得意です

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初めて行った木村カエラのライブでは、ステージではなく観客の顔ばかりを見ていた

ご縁あってご招待いただき、木村カエラさんのライブに行ってきました。

その名も「DIAMOND TOUR」!

 

その名の通りキラキラと眩しい、元気あふれるライブで、これがもう本当にすごくて。

 

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とにかく最初から最後まで、パワフル。(これが本当にすごいんです!よ!)

 

ほぼノンストップ休憩なし、衣装チェンジさえすることなくカエラさんはずっとずっとステージの上にいました。

大きなホールを2階席まで埋め尽くす。ここまでビッグなアーティストになったというのに、ストイックにファンに向き合うその姿は、初めてカエラさんのライブを訪れたわたしには衝撃的で、こんなに真摯なアーティストってなかなかいないのではないかと感激しました。

 

「初めてライブに来る人も安心してよね」というそのカエラさんのセリフで、会場にいた多くの観客が救われたりしたんじゃないかなあと思います。

 

素敵なライブだったし、カエラさんが最高だったことに変わりはないのですが、実はわたしはステージよりも、観客の顔ばかりを見ていました。

 

だって、すごいんだもん。

 

 

ファンの皆の瞳が文字通りキラキラしていて、最高に嬉しそうで、たまらない!というような思いを込めながら身体をリズムに合わせて揺らしていて。

そこにはただただポジティブな感情が溢れた空間がありました。

 

書くことを仕事にしているわたしには、普段は読者が目の前にはいません。

わたしの書いた記事に、わたしの書いたシナリオのゲームに、どんな表情で向き合ってくれているのか、わたしには普段知る術がありません。

面白くねぇな、読みにくいな、なんて思っているかもしれない。けれども、そのひとりひとりに「どう?どこが?」とは聞けません。インターネット越しに褒めてもらえることはあるけれど(いつもありがとうございます)、マイナスの意見をわざわざ言ってくれるひとは意外と少ないものです。

 

だから、羨ましかった。とっても羨ましかったです。

それは確実に嫉妬でした。

自分の曲を愛する人たちが目の前に居て、応答するかのように嬉しそうに答えてくれていて、こういうことをできる(ライブが出来る)歌手やアーティストって本当に羨ましいなと思いました。そしてさらに愛されていることに、すごいなと感動していました。

 

いつか、わたしだって。

たとえば、本を出してサイン会を開けば。そんなふうに読んでくれている方に向き合えるのかもしれない。わたしの紡いだ文章でポジティブになってくれたり、違うんじゃないのかなと批判を持ってくれたりする、そんな声に「直接」会えるのかもしれない。

 

そう思うと、今日からまた頑張ろうと決意新たにやる気がこみ上げるのでした。

 

毎日を生きていると伝えたいことは山のように溢れだすのに、大声にして言いたいことはとんでもなくあるのに、わたしの文章にするまでの処理速度の遅さや、それぞれをアウトプットする適切な場所の少なさを嘆いている場合じゃないな、と思い。

今日からまた一生懸命仕事に打ち込んでみようと、改めて思いました。

 

元気づけられるという意味では、熱烈なカエラさんファンの感じた気持ちと同じなわけで。そうやって万人に元気を配ってくれるカエラさん、さすがでした。

 

 

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