作家・ライター
シンガポール出身,元気なシングルマザー
鬱々とした陰気な感情を,
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何度「大丈夫」と繰り返したって、また立ち止まる僕たちは

先週、女友達と六本木に夜な夜な集合。

 

クレバーで美人な女友達と集まって、ハイヒール履いてシャンパンを平日夜からやるなんて、楽しい以外の何物でもない。

 

そういや、ドラマ『セックスアンドザシティ』のような生き方、なんだかんだミーハーだけど憧れるよね。

 

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鮮やかで美味しいご飯を食べながら、近況報告会。

 

気がつけば、同級生で一斉にスタートラインに立ったはずの私たちも、様々な分岐点を辿り、違う速度でキャリアを駆け抜けている。

外資系でバリバリ働くあの子も、日系のお堅い仕事で上と下に挟まれているその子も、みんな目まぐるしく27歳。30代はもう目の前。

 

同世代の活躍を見るたびに、胸がチクリと痛むのは多くの人が経験したことのある体験なのだと思う。

 

「なんでのあいつが」「俺だって」

そんな気持ちをこっそりと裏に隠しながら、「へぇ、頑張ってんじゃん」と薄っぺらい言葉を口から放つ。

 

テレビで見る甲子園で活躍する高校球児のほうが自分より年下である。

 

そんな現実にクラクラしながら、ようやく私が現実として受け止められたのは多分最近の話。そういえば私は浅田真央ちゃんと同じ年齢なのだけど、活躍を見るたびに胸が苦しかったのを覚えている。

もうスポーツ界やビジネス界で、芸能界で、それぞれタメのスターがいると言うのに私は何をやってるんだろう。そんな焦燥感は、だいたいろくでもない。

 

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” Age is just a number. “

 

年齢はただの数字である、そう言葉ではわかっていてもなかなか素直になれないもので。同世代との距離感を確認しては一喜一憂、ため息をつく人も多くなってきた世代なんじゃないかと思うアラサー世代の我々。

 

でもその距離感ってものは、どこから生まれて来るのかといえば、既存のガッチガチに固められた価値観の中から生まれて来るもの。

学歴は高い方がいい、どうせなら正社員がいい、芸能人ならみんなに名前を覚えてもらうレベルに知名度がなきゃ。そんな基準に今日も私たちは踊らされている。

 

もしかするとインターネットが好きな人なんかは、「そんな基準なんてクソくらえ!フリーランスでも生きていける!」、「正社員になる必要はない、自由の時代なんだ」みたいなセリフを聞いたことあるだろうけど、それもまた作られた価値観なわけだし。

 

 

どれもこれも正解。

ただ、どれかひとつに踊らされるのは不正解。

ただただそういう話なんじゃないかなと思う。

 

ただし忘れちゃいけないのは、人生が一度きりだということ。

そしてそれは、意外にもそこまで長くないということ。

 

人生80年、いや私たち世代ならもしかしたら100年生きる。そう思うと、30年近く生きてきたってのは結構いいところまできているし、残りの人生、有限なる時間をどこまで自分の納得できる形で生き抜くかは考え抜かなきゃいけない。

 

あ!

と、ようやく気が付いた時に働けないほど自分が老衰しているのが一番物悲しいから。

 

 

……とここまで書いてみたけど、もちろんこんなの全て当たり前のこと。当たり前すぎて解説する必要もないんじゃないかってくらい、当然のこと。

 

だけどもこうやって時折書かなきゃいけないと思うのは、私たちは何度「大丈夫」と繰り返したって、また不安になって立ち止まってしまうから。

 

書いても書いても、心の刻んでも刻んでも、ときどき友人の近況報告を聞いては「私、このままでいいよね?」という小さな不安の種が生まれるから。

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大丈夫、大丈夫。ノープロブレム。

そう声に出してみても、広い世界で様々な活躍をする同世代を見てしまうと、比べて落ち込んでしまう。でもそれも人間、まあ人間。

 

結婚も出産も、いいよね、めでたいよね。

でも急ぐことでもないし、そもそも勝負でもないし、する必要があると決まっているものでもないのだし。

 

私もあなたも、そんな感情でいっぱいになることもあるよね。そんな風に最近、私も何度か立ち止まってしまったよ、という弱音をここに書き記しておく。

 

まあでも、自分の人生の操縦桿を握らずに右往左往している場合じゃないっての。そうやっている間にも時間は過ぎ去るものだし、取り返せないものなんだし。

そう自分に言い聞かせて、今日も生きてこうじゃないか。わかってる、わかってるよってば、ってなかんじで。

 

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ってことで、おはようございます。雨宮美奈子です。

さあ、私もあなたも、今日が良い素敵な1日になりますように!

 

たまには朝から、気合い入れて踏ん張って生きましょう。

 

 

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